働き方改革やワークライフバランスの浸透で、キャリアアップへの考え方も幅広くなっています。こうした傾向を踏まえて、本調査では20代から50代の男性300人を対象に「キャリアアップへの捉え方」についてアンケートを実施し、年代や年収による価値観の違いを分析しました。結果からは、キャリアアップに対する捉え方の二極化が明らかとなり、背景に経済力と年代の影響がうかがえました。
▼調査概要
| 調査対象 | 20代~50代男性300人 |
|---|---|
| 調査時期 | 2025年10月 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査媒体 | クラウドワークス |
調査サマリー
- 全体では「キャリアアップしたい(36%)」が最多。「現状維持」や「特に考えていない」が過半数を占め、意識の二極化が顕著
- 20代では「キャリアアップしたい」が過半数
- 婚姻状況別では独身のキャリアアップ志向が明確。既婚者は現状維持志向が優位
- 年収別では年収増に応じてキャリアアップ志向が顕著。同時に現状維持志向も強まる
仕事でのキャリアアップについてどのように考えてますか?
全体では「キャリアアップしたい(36%)」が最も多く、キャリアアップへの意欲が高い層が多数派であることがわかりました。一方で、「現状維持でいい」(27%)や「特に考えていない」(25%)と、積極的な昇進・昇格を望まない層も過半数を占めています。キャリア形成に対して明確な意欲を持つ層と、ワークライフバランスや安定を重視する層の二極化を示唆しています。
【年代別】仕事でのキャリアアップについてどのように考えてますか?
20代※回答数41人
20代では51%が「キャリアアップしたい」と回答し、全世代の中で最も意欲的な結果となりました。若手層は将来の収入やスキルアップを意識しやすく、転職や挑戦を通じて成長を求める傾向が強いようです。一方で「特に考えていない」(26%)も一定数おり、キャリア形成に前向きな層と、まだ模索段階の層が混在しています。
30代※回答数82人
30代では「キャリアアップしたい」が46%と依然高く、20代に次ぐ意欲を示しました。仕事への責任やポジションが増す中で、収入・スキル・役職いずれかの成長を求める傾向が強いようです。一方で「現状維持でいい」(24%)と回答する人も増え、安定と成長のバランスを取ろうとする姿勢が見られます。
40代※回答数104人
40代では「キャリアアップしたい」が33%に減少し、「現状維持でいい」(29%)や「特に考えていない」(21%)が増加しました。職場での立場が固まりつつある世代では、急な変化よりも現状の安定を重視する傾向が表れています。とはいえ、依然として3割以上が向上を志向しており、経験を活かしたキャリア再構築への関心も見られます。
50代以上※回答数70人
50代以上では「キャリアアップしたい」が20%にとどまり、「現状維持でいい」(37%)、「特に考えていない」(35%)が多数を占めました。長年のキャリアで一定の満足感を得ている層が多く、定年やリタイアを見据えた安定志向が高まっていると考えられます。若年層と比べると、キャリア形成よりも健康や生活の質を重視する傾向がうかがえます。
【婚姻状況別】仕事でのキャリアアップについてどのように考えてますか?
婚姻状況別に見ると、独身者は、「キャリアアップしたい」が4割以上を占め、仕事に対して積極的な意欲を持つ層が多いことが明らかになりました。一方、既婚者では「現状維持でいい」(35%)が最多となりました。
独身者は将来設計や自己成長のためにキャリアアップを強く志向する傾向にあるのに対し、既婚者は家庭とのバランスを重視し、安定を求める傾向が強いことがうかがえます。
【年収別】仕事でのキャリアアップについてどのように考えてますか?
年収別では、明確な傾向が見られました。年収600万円以上では約9割が「キャリアアップしたい」「現状維持でいい」と回答し、キャリア形成への意識が高いことがわかりました。対して、年収300万円未満では46%が「特に考えていない」と答え、キャリアに無関心な層が多い傾向です。経済的な余裕がキャリア意識を高める要因のひとつになっていると考えられます。
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