「医療脱毛は何回通えば終わるの?」「どれくらいの期間がかかるの?」といった疑問は、脱毛を検討する多くの人が感じるものです。医療脱毛は、毛周期に合わせて施術を繰り返す必要があり、1回では終わりません。
この記事では、医師監修のもと、医療脱毛にかかる期間や部位別の回数・照射間隔などをわかりやすく解説。スムーズに効果を実感するためのポイントも紹介します。

医学博士(京都大学)、ロンリー侍ドクター、日本脳神経外科学会専門医、日本美容外科学会(JSAS)専門医、1988年 京大医学部卒
若返り専門の美容外科医。美は健康の上になり立つという理念のもと、正しい食生活・運動習慣・ダイエットに関する知識が豊富で、自らもダンサーとして、プロフィッシングアナングラー(DAIWA)として、若さとナイスボディを保ち続ける。
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目次
医療脱毛にかかる期間の目安は?

医療脱毛にかかる期間は、脱毛部位や毛質・肌質によって異なりますが、平均すると1〜2年程度が目安とされています。
ここでは、脱毛完了までの回数や期間の目安、仕上がり別に必要な回数、効果に差が出る理由、そして早く効果を出したい人におすすめの脱毛方法まで、わかりやすく解説します。
脱毛完了までの期間は1〜2年が目安
医療脱毛は、毛の生え変わりのサイクル「毛周期」に合わせて行うため、平均して1年〜2年ほどの期間を要します。これは、2〜3ヶ月ごとに照射を行い、5〜10回程度の施術を繰り返すスケジュールが一般的だからです。
通う頻度や脱毛のゴールによって個人差がありますが、多くの人が1年以上かけて満足のいく効果を実感しています。
自己処理が楽になる回数とツルツルになる回数の違い
「自己処理が楽になる」状態は、平均5〜8回程度で到達することが多く、期間としてはおよそ1年ほど。一方で「ツルツルにしたい」という場合は、8〜12回以上の施術が必要になり、最大で2年半ほどかかるケースもあります。
目指す仕上がりによって、必要な回数と通院期間は大きく異なります。
回数と期間に差が出る3つの理由
医療脱毛の効果や進行ペースには、主に以下の3つが影響します。
毛質や肌質
太く濃い毛はレーザーが反応しやすく、比較的少ない回数で効果を実感できます。一方、産毛や色素の薄い毛はレーザーが反応しにくく、回数がかかる傾向があります。
脱毛部位
部位ごとに毛周期が異なるため、最適な照射間隔や必要な回数が変わります。たとえば、顔は成長スピードが早く間隔が短めです。VIOは濃く太い毛が多いため効果は出やすいものの、毛が密集しており、ツルツルを目指すには回数がかかります。
使用する脱毛機の種類
脱毛機によって得意な毛質が異なり、効果や痛みの感じ方、必要な回数に差が出ます。
熱破壊式は即効性に優れ、少ない回数で効果を感じやすいですが、比較的痛みが強め。蓄熱式は痛みに配慮されているものの、効果の実感にやや時間がかかる傾向があります。
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早く効果を実感したい方は熱破壊式レーザーがおすすめ
早く脱毛効果を実感したい人には、熱破壊式レーザーがおすすめです。熱破壊式は毛根の組織をピンポイントで破壊できる高出力の脱毛方式で、1回目から毛が抜け落ちる感覚を得やすいのが特徴です。
特にワキ・VIO・ヒゲなど太く濃い毛に高い効果を発揮します。一方で、痛みが強めの傾向があるため、痛みが気になる方は麻酔の利用も検討しましょう。
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医療脱毛の効果が出る仕組みと毛周期
医療脱毛では、すべての毛に一度に効果が出るわけではありません。効果的に脱毛を進めるには、「毛周期」という毛の生え変わりサイクルを理解し、それに合わせて施術を行う必要があります。ここでは、脱毛と毛周期の関係について詳しく解説します。
脱毛効果が出るのは成長期の毛だけ
医療レーザーは、毛の黒い色素(メラニン)に反応して熱を発生させ、その熱で毛根の発毛組織を破壊します。しかし、毛根がしっかりと皮膚内部に存在している「成長期」の毛にしか、熱は十分に届きません。退行期や休止期の毛に照射しても、毛根に作用しないため効果が薄いのです。
毛周期の3ステップ|成長期・退行期・休止期とは
- 成長期:毛が活発に生えている時期。毛根が深く、レーザーの効果が最も高い。
- 退行期:毛の成長が止まり、毛根が縮小していく段階。
- 休止期:毛が自然に抜け落ち、新しい毛が生える準備をしている時期。
このサイクルは部位によって異なりますが、常にすべての毛が成長期にあるわけではないため、1回の照射では全体の約20%程度しか効果が出ないといわれています。
照射間隔は2~3か月に1回
医療脱毛では、次に成長期を迎える毛に効果的にアプローチするため、2〜3ヶ月程度の間隔をあけて施術することが推奨されています。
短すぎる間隔では、成長期の毛が十分に生えそろっておらず、効率的な脱毛ができません。一方、間隔が長すぎると、毛が休止期に移行してしまい、こちらも効果が下がる可能性があります。定期的に適切なタイミングで通院することが、脱毛効果を最大化するポイントです。
毛はどう減っていく?医療脱毛の効果実感のステップ
施術を重ねるごとに毛がどのように減っていくのか、図解付きでわかりやすく解説します。
1回目の施術:全体の20%に効果

生えている成長期の毛(全体の約2割)にのみレーザーが反応し、ダメージを与えます。この段階では残り8割の毛はまだ退行期または休止期にあるため、レーザーの影響を受けません。
1〜4週間後:抜けて、また生える

ダメージを受けた毛は2〜3週間で自然に抜けていきます。その後、これまで見えていなかった毛が次の成長期に入り、新たに生えてきます。見た目には「また生えてきた?」と感じるかもしれませんが、実は違う毛なのです。
2回目〜5回目:照射を繰り返すことで、徐々に毛が減っていく

2〜3ヶ月間隔で照射を繰り返すことで、それぞれのタイミングで成長期に入った毛にレーザーが作用します。5回目の施術が終わる頃には、ほぼすべての毛に一度はアプローチした状態になります。この頃から「自己処理がラクになってきた」と実感する人も多くなります。
6回目以降:残った毛の仕上げ

この段階では、しつこく残っている毛や、毛根が深かった毛に対して仕上げの照射を行います。密度が低くなることで、照射時の痛みや時間も軽減されやすくなり、日々の自己処理もほとんど不要に。
希望の状態になれば脱毛完了

「自己処理が月に1回で済めばOK」なのか、「ツルツルを目指したい」のかは人それぞれ。一般的には6〜8回で完了とされますが、部位や毛質によって追加照射が必要になることもあります。目指すゴールをカウンセリング時に明確にしておくと、施術計画が立てやすくなります。
【部位別】必要な回数・照射間隔・完了までの期間
脱毛部位によって「毛の太さ・密度・毛周期」が異なるため、必要な回数や照射間隔、脱毛完了までの期間も変わってきます。以下の表は各部位の一般的な目安をまとめたものです。
部位 | 照射間隔の目安 | 必要回数の目安 | 完了までの期間 |
---|---|---|---|
顔 | 1〜2ヶ月 | 8〜12回 | 約1〜2年 |
ヒゲ | 1〜2ヶ月 | 10〜15回 | 約1.5〜2.5年 |
VIO | 1.5〜2ヶ月 | 8〜12回 | 約1.5〜2年 |
ワキ | 2〜3ヶ月 | 5〜8回 | 約1〜1.5年 |
腕 | 2〜3ヶ月 | 5〜8回 | 約1〜1.5年 |
脚 | 2〜3ヶ月 | 5〜8回 | 約1〜1.5年 |
背中 | 2〜3ヶ月 | 6〜10回 | 約1〜2年 |
※効果には個人差があります。
顔・ヒゲ:1〜2ヶ月間隔で回数多めが基本
顔やヒゲは毛の密度が高く、毛周期も短いため1〜2ヶ月ごとの照射が推奨されます。また、他部位に比べて毛がしつこく再生しやすいため、10回以上の照射が必要となるケースも多いです。


VIO:特に効果が出にくいので注意
VIOは太くて密度の高い毛が多い反面、毛周期が長めで肌も敏感なため、効果が実感しにくく、やや長期戦になります。脱毛完了までには最低でも8回以上の照射が必要です。


ワキ・腕・脚:比較的回数・期間は安定しやすい
これらの部位は毛質・肌質ともに標準的で、医療脱毛との相性が良好。2〜3ヶ月間隔で5〜8回の施術を受ければ、多くの人が自己処理不要な状態を目指せます。全身脱毛を検討する方にも人気の部位です。




【483人へアンケート調査】医療脱毛の効果を実感したのは何回目?

医療脱毛経験者の女性483名への独自アンケートの結果、「149名の方が4~5回で効果を実感した」と回答しました。次いで6~8回と回答したのが114名で、半数以上の方が4~8回の間に効果を実感している結果になりました。
参照データ:医療脱毛経験者の女性483人へのアンケート
脱毛がスムーズに終わる人・終わらない人の違い
同じクリニック、同じ部位でも、脱毛の進み具合には個人差があります。ここでは、スムーズに脱毛が完了する人と、予定より長引いてしまう人の違いについて解説します。
予約が取れない/間隔がバラつく人は長引く
脱毛は「毛周期に合わせて定期的に照射を重ねる」ことが効果を高めるポイントです。しかし、予約が取れず間隔が空いてしまったり、毎回の施術のタイミングがズレると、効率的に毛にアプローチできず、結果的に完了までの期間が延びてしまいます。人気クリニックでは早めの予約確保がカギとなります。
生活習慣・ホルモンバランスの影響も大きい
睡眠不足やストレス、不規則な食生活などによるホルモンバランスの乱れは、脱毛の進行に影響を与えることがあります。特に女性は生理周期やホルモン変動により毛の成長が活発になるタイミングもあり、思うように効果を実感できないことも。体調管理も脱毛成功の大切な要素です。
自己処理が甘く、照射見送りされることも
照射前の剃毛(シェービング)が不十分だと、やけどのリスクがあるためその部位の照射を見送られることがあります。これが何度も起こると、結果的に予定より回数・期間が増えてしまいます。施術前日の丁寧な自己処理を怠らないことが、スムーズな脱毛完了につながります。
医療脱毛の期間を最短にする5つの工夫
「医療脱毛を最短で完了させたい」。そんな方のために、脱毛期間を短縮するために実践すべき5つのポイントを紹介します。
毛周期に合わせて通う
毛周期に合わせた施術が脱毛効果を最大限に引き出す鍵です。間隔が短すぎても長すぎても効率が落ちるため、基本は2〜3ヶ月ごとの通院が推奨されます。自己判断でスケジュールをずらさず、医師の指示通りの間隔を守ることが大切です。
熱破壊式脱毛機で施術する
熱破壊式レーザーは、成長期の毛根に強くアプローチできるため、少ない回数でも効果が出やすいとされています。特に剛毛や太い毛には向いており、蓄熱式より短期間で効果を実感しやすい点が魅力です。
保湿と日焼け対策を徹底
施術時に肌が荒れていたり日焼けしていると、照射が見送られたり出力を下げられることも。普段から保湿を意識し、紫外線対策(日焼け止め・帽子・長袖など)を行うことで、トラブルの予防と施術の安定化につながります。
医療機関の予約の取りやすさを重視する
医療脱毛クリニックでは、次回の予約がなかなかとれないことも。予約の取りやすさは、脱毛の進行スピードに直結します。WEBやLINEで予約できて、複数店舗あり店舗間移動が可能なクリニックは、比較的予約がとりやすい傾向です。
自己処理の方法を見直す(電気シェーバー推奨)
カミソリによる自己処理は肌を傷つけやすく、トラブルのもとになります。照射の見送りや、肌のコンディション悪化につながるため、肌にやさしい電気シェーバーでの処理がおすすめ。照射日前日の丁寧なシェービングが基本です。


医師が回答!脱毛期間に関するよくある質問
SOグレイスクリニック総院長の近藤先生に、医療脱毛の期間に関するよくある質問に回答いただきました。
Q. 1回でツルツルになりますか?

なりません。医療脱毛は毛周期に合わせて段階的に行うため、1回で効果が出るのは全体の20%ほど。自己処理が楽になるには3〜5回、ツルツルを目指すなら6〜8回程度が目安です。
Q. 照射の間隔を短くすれば早く終わる?

基本的にはNGです。毛周期(成長期)に合わせた施術が必要なので、早く通いすぎると毛にレーザーが反応しにくくなり、かえって非効率になることも。適切な間隔(2〜3ヶ月)を守ることが重要です。
Q. 妊娠や生理で脱毛を休むと効果は下がる?

一時的に休んでも、効果がゼロになるわけではありません。ただし、間隔が空きすぎると毛周期がズレてしまい、再調整が必要になるケースもあります。再開時は医師と相談しましょう。
Q. 脱毛が効かないことってある?

あります。産毛や白髪などメラニンが少ない毛にはレーザーが反応しづらいため、効果が出にくい傾向があります。また、肌トラブルや日焼け、照射ミスなども原因になることがあります。
Q. 毛が濃い方なのですが、脱毛完了までの期間は長くなりますか?

一概には言えません。太く濃い毛はレーザーが反応しやすく、早く効果を実感しやすいこともあります。ただし毛量が多い場合は、全体的に時間がかかる可能性も。部位や肌質によって異なるため、医師のカウンセリングが重要です。
まとめ
医療脱毛は、毛周期に合わせて段階的に進めていく必要があるため、平均で1〜2年ほどかかるのが一般的です。ただし、部位や毛質、肌質、使用する機器によって必要な回数や照射間隔には個人差があります。
自己処理が楽になる段階と、ツルツルになる段階では必要な回数も異なり、「どの状態を目指すか」も大切な視点です。また、予約の取りやすさや肌トラブルの予防、正しい自己処理なども、脱毛期間の短縮に大きく影響します。
スムーズに効果を出すには、自分の毛質・希望の仕上がりに合った方法を選び、信頼できる医療機関に継続して通うことが鍵です。まずは無料カウンセリングで、自分に合ったクリニックを見つけましょう。
