「AGA治療を始めたいけれど、副作用が心配で一歩踏み出せない」、そんな声を多く聞きます。
実際、AGA治療薬にはまれに副作用が報告されているのも事実です。しかし、それがすぐに“危険”を意味するわけではありません。
この記事では、代表的なAGA治療薬にどんな副作用があるのか、どのくらいの頻度で起こるのか、そして副作用を避けるためにできることを、わかりやすく解説していきます。
目次
そもそもAGA治療に副作用はあるの?

副作用のリスクはあるが「重篤な症例は稀」
AGAに使用される治療薬は、基本的にどれも副作用が出る可能性があります。これは全ての医薬品に共通しており、体質や健康状態、薬の併用などにより症状が出る場合もあります。
例えば海外の臨床試験では、フィナステリドを投与した男性の副作用の発現率は最初の12ヶ月で3.8%。4年間にわたるフィナステリドの治療を受けた際の発現率は0.6%に低下(※1)したと記載がありました。
※1 参考文献:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構「臨床試験で報告された副作用」
副作用のリスクはゼロではありませんが、その多くは医師の管理のもとで治療を受けていれば、重大な健康被害に至る可能性は限りなく低く抑えられるといえます。
AGAクリニックのOops HAIRの副作用発現率
Oops HAIRでは、AGA治療を受けた98.7%の人は副作用の報告なく治療を受けているようです。
つまり、副作用が報告されたのは全体の約1.3%(※1)であり、副作用が起こる可能性は非常に低いことがわかります。
※1 報告期間:2021年10月から2022年12月までにAGA治療薬を服用された方のうち、服用中副作用をご相談された方の割合。(N=11,477人)
「副作用が出る=AGA治療が危険」は誤解?正しく知れば怖くない
「AGA治療は副作用があるからやめたほうがいい」という考え方は、副作用に対する誤解や、必要以上の不安に基づいていることが少なくありません。実際には、副作用がある=AGA治療が危険というわけではないのです。
副作用とは治療の本来の目的とは異なる作用や、望ましくない影響が現れること。例えば、フィナステリドは男性ホルモンを抑制することを目的としていますが、男性ホルモンを抑制することで性欲減退・精液減少などを引き起こす可能性があります。
また、副作用と混同されがちなのが「初期脱毛」です。AGA治療を始めて1~2ヶ月ほどで抜け毛が増えるこの現象は、毛周期(ヘアサイクル)を正常に戻す過程で生じる反応であり、治療薬の効果が効き始めている証拠でもあります。これを副作用と勘違いし、治療を中断してしまう人も多くいます。
大切なのは医師の基で正しい用量・用法を守って使用していれば、身体への負担は最小限に抑えられるということ。万が一副作用が現れたとしても、医師はすぐに薬の減量や中止、治療薬の切り替えなどの対応をしてくれます。
AGA治療の副作用

内服薬|フィナステリド(プロペシア)
フィナステリドは、AGAの基本的な治療薬として広く処方されている内服薬です。テストステロン(※1)をDHT(ジヒドロテストステロン)に変換する働きを阻害し、薄毛の進行を抑える効果が期待できます。
※1 テストステロン:男性における主要な性ホルモン
フィナステリドの主な副作用としては、「性機能」への影響です。性欲減退や勃起不全、射精障害などが報告されているようです。また、ホルモンバランスの変化が精神面に影響を及ぼすこともあり、集中力の低下や不眠などの症状が出る場合もあります。
- 性欲減退
- 勃起不全
- 射精障害
- 精液減少
- 抑うつ
- 肝機能障害
※1 参考文献:プロペシア錠0.2mg/プロペシア錠1mg
内服薬|デュタステリド(ザガーロ)
デュタステリドは、フィナステリドの上位互換ともいえる内服薬。フィナステリドが5α還元酵素のI型に作用するのに対して、デュタステリドはⅡ型も抑制するため、よりDHTの生成を抑えます。
フィナステリドと同様の効果であるため、デュタステリドの副作用も一緒と考えて問題ありません。
※1 参考文献:ザガーロカプセル0.1mg/ザガーロカプセル0.5mg
内服薬|ミノキシジル
ミノキシジルは、世界中で薄毛の標準的な治療として使用されている治療薬。本来は、血管を拡張する作用があることから高血圧の治療薬として開発されたもので、体毛が濃くなるという副作用が見られたことからAGA治療薬としての開発が進められるようになりました。
しかし、この血管拡張作用が原因で、ミノキシジルは以下の副作用が発現することがあります。
- むくみ(浮腫み)
- 動悸・息切れ
- めまい
- 多毛症
とくに、心疾患・高血圧・肝機能障害などの持病がある方は、重篤な副作用が起こる可能性もあるため、事前に必ず医師に相談しましょう。
外用薬|ミノキシジル
ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗布して使用する発毛剤。外用薬は内服薬に比べて全身への影響が少なく、安全性が高いとされています。
主な副作用は、頭皮のかゆみ・赤み・かぶれ・フケなどの皮膚トラブルです。これらは薬剤に含まれるアルコール成分や添加物に対する刺激やアレルギー反応によるもので、比較的よく見られます。
これらの副作用は、使用を中止すれば多くの場合自然に回復します。重度な皮膚トラブルが出た際は医師に相談し、刺激の少ない製品への切り替えや塗布量、頻度の見直しを検討しましょう。
育毛メソセラピー(注入治療)
育毛メソセラピーとは、成長因子やビタミン、アミノ酸などの有効成分を頭皮に直接注入する治療法。針を使うタイプとノーニードルタイプがあります。
育毛メソセラピーは、副作用のリスクが非常に低いとされていますが局所的な副作用は起こる可能性があります。
- 注射部位の赤み
- 腫れ
- かゆみ
- 内出血
- アレルギー反応
また、施術時の衛生管理が不十分な場合、感染症のリスクもゼロではありません。信頼できる医療機関で、清潔な環境下で受けることが大切です。
自毛植毛
自毛植毛は、拒絶反応が少なく生着率が高い一方で、外科的治療であるため、以下の副作用やダウンタイムが発生します。
- 術後の腫れ
- かさぶた
- 内出血
- ショックロス(一時的な脱毛)
これらは大半が一時的なもので、医師のアフターケアを受けることで問題なく回復するケースがほとんどです。クリニックによっては術後のケアや再診制度を整えており、不安があればすぐに相談できる体制もあります。
AGA治療薬を個人輸入して服用したときの副作用

フィナステリドの個人輸入は安全が保証されていない
まず、医薬品の個人輸入は厚生労働省が次のような注意喚起をしています。
日本国内で正規に流通している医薬品、化粧品や医療機器などは、医薬品医療機器等法に基づいて品質、有効性及び安全性の確認がなされていますが、個人輸入される外国製品にそのような保証はありません。
引用:厚生労働省 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
処方せんと違い、個人輸入には安全性が担保されていないのです。
個人輸入で起こりうる2つのリスク
- 副作用が起こる可能性がある
- 適切な処置ができない
日本未承認の治療薬だと、製造方法や管理体制が明確ではないため、健康被害を引き起こす物質を含んでいることも考えられます。また、海外製造薬は説明書が英語表記がほとんどなので、用法用量を誤る危険も無視できません。
副作用や体調不良などの健康被害が出ても、病院に行っても適切な処置を受けられない危険があります。
AGA治療薬を通販で購入した際の健康被害の事例
【製品名:ミノキシジル2.5mg、フィナステ危険1.0mg】
引用:厚生労働省 個人輸入やインターネット購入による健康被害
50代男性が、ネット経由で入手した未承認医薬品ミノキシジル2.5mg錠(2錠/日)、フィナステリド1mg錠(1錠/日)を約2か月服用した。 服用終了約1.5か月後に全身倦怠感、胸焼けが出現し、濃い色の尿が出現。服用終了約2か月後に近医を受診し、肝機能異常が指摘。近医受診翌日に救急外来紹介受診し、黄疸、肝細胞型肝障害を指摘し、近医受診3日後に入院。保存的に観察加療を行い、軽快したため、入院16日目に退院。
さらに重要な点として、個人輸入で入手した医薬品による副作用が発生した場合、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外であることが挙げられます。これはPMDAが明確に定めており、医師の処方・国内正規ルートで入手した医薬品のみが救済の対象となっています。
つまり、自己責任で個人輸入した薬によって健康被害が出たとしても、国からの補償やサポートは一切受けられません。医療費の自己負担はもちろん、後遺症が残った場合も、訴訟すら起こせないケースが多いのです。
副作用のリスクを最小限に抑え、万が一のトラブルにも対応してもらえる環境で治療を進めたいなら、やはり医師の診察と処方に基づくAGAクリニックでの治療が最も安全な選択肢です。
AGAクリニックの副作用の対処法は?
AGAクリニックでは、副作用に対処するための併用治療を提案するクリニックもあります。例えば、性機能系の副作用が出た場合には、男性ホルモンを調整するサプリメントを処方したり、バイアグラやレビトラなどのED治療薬を処方したりするAGAクリニックもあります。
また、副作用が出た場合にカウンセラーや医師に相談できる体制が整っているAGAクリニックを選ぶことが大切です。
副作用が出た際の体制が整っているAGAクリニック
副作用のよくある質問
ここからは、AGA治療の副作用に関して、よくある質問とその回答をご紹介します。
副作用が出やすい体質や年齢はありますか?
副作用には個人差があり、体質・持病・服用中の他の薬などが影響します。高齢者や既往歴のある方は注意が必要です。
市販薬や個人輸入のAGA薬は副作用のリスクが高いですか?
はい。成分の安全性や品質が保証されていないため、AGAクリニックや皮膚科での処方がおすすめです。
AGA治療開始前に副作用が出やすいのか検査できますか?
一部のAGAクリニックでは服用前に血液検査を行い、副作用の発症リスクを確認しています。
副作用は服用からどれくらいで症状が出ますか?
副作用の発症は、治療開始から1〜2週間以内に何らかの症状が現れることが多いようです。
副作用が出たらすぐ中止すべき?
副作用が出た場合、AGA治療薬の服用を中止し、かかりつけのAGAクリニックを受診しましょう。症状によっては、減薬や別の治療薬への切り替えとなるでしょう。
まとめ|副作用を恐れず、安全なAGA治療を選ぼう
AGA治療には、副作用のリスクが少なからず伴います。ただし、副作用は多くの医薬品に共通するものであり、正しい知識を持ち、信頼できる医療機関で治療を受けることが大切です。
安くAGA治療薬を購入できるからといって、個人輸入薬などを自己判断で使用することは非常に危険です。成分や用量、体質との相性を見極めずに服用すれば、思わぬ健康被害につながる恐れもあります。
その点、AGAクリニックでの治療は、副作用が起きる可能性をあらかじめ把握し、医師の指導のもとで適切にコントロールできるという大きな安心感があります。実際に副作用が出た場合も、減薬や代替薬の提案など、あなたに合わせた対応をしてくれます。
まずは、無料カウンセリングを利用して医師に副作用を相談してみましょう。
AGAクリニックが気になる方は、「【2025年】薄毛・AGA治療におすすめのクリニックの選び方と比較ランキング21選」でAGAクリニックを探してみてください。
